乱視について思うこと。

今年の7月から、LASIKを行うようになり1年以上経過しましたが、LASIKをやり始めて、白内障手術の術後の屈折がとても気になりだし、当然のことなのですが、やはり術後の全乱視が少ないほうが、裸眼視力、矯正視力とも良好で、いろいろな試みを行うようになりました。

まず、術前検査の際に、全乱視の強い患者さんでは、角膜トポグラフィーや前眼部OCTを使用して、角膜前後面の屈折、正確な角膜乱視、角膜厚を測定するようにしました。
そうすることによって、術後にLRIやLASIKにてのtouch upの可能性を術前から把握し、患者さんに説明を行うようにしています。

次に手術を行う際に、PEA+IOLのいわゆる普通の白内障手術では、僕の場合、以前は全例でBENT(BEtween Nine and Tweleve)の強角膜切開で手術を行っていました。
しかし乱視矯正眼内レンズ(Toric IOL)や多焦点眼内レンズの登場で、
最近は、術前1.0D以上の角膜倒乱視のある患者さんは、全例BENT切開+Toric IOLを使用しています。またそれ以外の、1.0D以上の角膜乱視の患者さんでは、マーキングの上、強主経線切開にて手術を行うようにしています。

現在、様々なマテリアルや手技の開発により、乱視の少ない白内障手術を行うことが可能になっています。やはり術後乱視の少ない白内障手術は美しいと思う今日この頃です。