「網膜静脈閉塞症:RVO」の手術

昨日も数多くの手術を行いました。
白内障手術×11例、硝子体手術×3例、その他×1例です。
硝子体手術の原因疾患は、3例ともに網膜静脈閉塞症:RVOによる黄斑浮腫:MEで、
全例ワイドビューイングシステムを使用した、25ゲージ無縫合硝子体手術を行いました。
RVOによるMEに対する、硝子体手術のME消失効果の理論は、
1、硝子体を切除することによる、硝子体腔内の酸素分圧の上昇。
2、硝子体を切除することによる、硝子体腔内への薬剤移行性の向上。
3、後部硝子体剥離:PVDの作成による、網膜境界面の牽引の除去。
4、内境界膜:ILM剥離による、網膜境界面の牽引の除去。
などいろいろあります。
その中でも、ILM剥離の併施に関しては、術者の中でも多少賛否両論あるところではあるのですが、
臨床経験上、ILM剥離を行ったほうがMEの消失効果が高いこと、術後黄斑上膜の形成が少なくなることなどのメリットを考え、
僕は後部硝子体剥離:PVDの作成+内境界膜:ILMの剥離を基本術式にしております。
今後も患者さんのQOL&QOVの向上の為、積極的に治療に取り組んでまいりたいと思います。
それでは、今日の午後からは、県北の病院に白内障の出張手術に行ってきます。